この度、関西圏のハワイアン八卦掌GPC(グループ・
せっかくの機会ですので、合同で稽古参加して頂けるよう、 東京や他の地域のGPC参加者からも募集を受け付けております。
兵法・武学研究会へ参加経験のある皆さまが対象となりますが、 是非ご参加ください!
講座:『ハワイアン八卦掌G.P.C.スペシャル』
日時:12月21日(日) 14時〜17時
会場:光岡新道場(ご参加が決定した方に、 住所や経路など詳細をお送りします)
最寄:JR南武線 武蔵溝ノ口駅・東急電鉄 溝の口駅、またはJR南武線 津田山駅
会費:15,000円
定員:8名(定員キャンセル待ち)
お申込み:世話人 中西眞(info@daruma7korobi8oki.com )宛てにメールでお申込みください
【講師からのメッセージ】
ハワイアン八卦掌とは何か?
まずは此処から話す必要がある。 それはハワイアン八卦掌が極めて絶妙にも複雑に構成された体系で あり、極めて稀で複雑な歴史的経緯を持つ体系だからである。
そもそも『なぜ!?八卦掌(中国北方武術)なのに、 ハワイなのか!?』と皆は思わないだろうか。
八卦掌とは中国の清王朝末にできた中国武術の流派で、 その創始者・董海川は紫禁城で宦官を務めていて、 生涯無敗となる謎の武術家とし八卦掌を創始された。
その董海川が早初期のころに教えたものは私が知る限りでは「 転掌」「単換掌」「双換掌」 という三つの動きと技法だけだったが、 早初期の後半辺りから直線に動く套路/招式、 練習方法が董海川か、その高弟(劉徳寛) によって発案され行われ始めたと考えられる。 その後に尹福が少林羅漢拳、 弾腿をベースに董海川から八卦掌を習い、この尹福と馬貴、 程廷華らの代から道教の教えを中心とする様々な複雑な行法と教伝 などが交わり八卦掌の円周を歩く練習方法、套路/ 招式が発案され、 本格的に八卦掌の体系が組み上がって行ったと思われる。
ただ、どこまで八卦掌が進化、発展、変遷されようとも「 八卦掌の原初風景」 である董海川が提示した三つの教えと二つの動きと二種の勁道が規 範である所は外せない。ここは八卦掌の流派・ 体系としてのアイデンティティーであり、 この八卦掌の中枢原理を司る身体観から「2×2」の動法/ 技法が「2×2×2」となり、 それが64まで増幅するようになっている。
このようにして八卦掌を見てみると、董海川の「転掌」「単換掌」 「双換掌」を中心とする系統から、 この劉徳寛の直線の系統へと変遷され、そこから尹福、馬貴、 程廷華など円周を歩く系統が生じ、 そこから更に進化形として程廷華の龍形へと発展し、 太平洋を渡り、 様々な実践経験からまた改めて八卦掌のエッセンスとなる「法則、 原理、現象」が抽出され、ハワイであり得ない融合を果たし、 いくらでも応用変化が効く「ハワイアン八卦掌」 へと八卦掌が進化して行った武術史がここにある。
実は私も高校時代に張占魁系の八卦掌を少しだけしたのと、 あと韓家に伝わる八卦掌にも触れたが「八卦掌の法則性、原理、 現象」を学ぶには、古典的な教えがハワイ化( ポリネシア文化圏の感性と欧米的な論理主義が融合した文化= ハワイ)したハワイアン八卦掌の方が分かりやすい所がある。
この体系はハワイでしか起こり得なかった現象が起きたことで出来 た体系で、歴史的/ 武術史的にハワイで異なる文化圏の武術武芸が中国、日本、 東南アジア、南米、欧米、ポリネシアから集まり、 互いが互いの流派を研究したり、技術交流したり、 時には戦ったりしながら融合して出来た摩訶不思議な実践性の高い 体系が、この《ハワイアン八卦掌》である。
ハワイアン八卦掌を構成する要素は、サイトウ流ニンジュツ( 福島県伝来のハワイに渡ったサイトウ家伝来武術と琉球の古伝空手 、フィリピン武術、ダンザン流柔術、 ハワイアン武術ルアなどが融合した体系)と旧・ ハワイ時代の光岡道場での教え(旧・武学) =武学における空手(和道流柔術拳法、沖縄剛柔流)、柔道、 大東流合気柔術(六方会を中心に各派合気系武術)、 武学における柔術研究、形意、太極(孫式、武式、陳式)、 八卦掌(張占魁系)、八極、龍門気功、竹内流柔術、新陰流剣術・ 居合、シラット、フィリピン武術、ラオスの謎の武術、カポエラ、 近代総合格闘技などである。
そこからクリス師範は私および他のハワイ島で習っていた先生方の もとを去りオアフ島へと渡り、龍形、蛇形の八卦掌、観音掌、 チベット密教、道教の行法などを習い《ハワイアン八卦掌》 を作って行った。
日本で私・光岡英稔から皆に教え伝えられる内容は、 このハワイアン八卦掌のエッセンスとなるハワイの旧・ 光岡道場のクリス・リー・ マツオ師範が私から教伝を受け習われていた事と、 そこからクリス師範ご本人が研究し、稽古し、 ハワイアン八卦掌を創始された後に逆に私が彼から教えて頂いた事 などです。それらの事を凝縮してお伝えしています。
この「ハワイアン八卦掌」 の練習方法の中心には名前の通り八卦掌がありますが、 その内実は旧・ハワイ光岡道場のエッセンスとクリス・リー・ マツオ師範の独自の天才的な研究がコア(中枢)にあります。
その光岡道場で教伝していたことで同時にハワイアン八卦掌の中心 となる三つのエッセンスは
自己中心性
他者中心性
自他中心性
であり、この三つのエッセンスを習得し、 身体で理解して行けるよう、武学-ハワイアン八卦掌GPC( グループ・プライベート・クラス)では取り組んでいます。
このような体系、研究、稽古、 指導にご関心ある方は是非お越しください。
皆様の参加、お待ちしております。
講師
光岡 英稔