《甲野先生と光岡先生による日本剣術の身体観を国井善弥の剣術と身体観から紐解いて行く会》
日時:3月15日(土)
第1部 11:30〜14:30(3h)
第2部 15:00~17:30(2.5h)
※ 1部と2部の間は、食事や休息時間として休憩30分とります
第3部 18:45~20:15(2.5h)
参加費:30000円(1日通しクラスです)
※ 事前振込(お申込み下さった方に振込先をお知らせします)
参加費のお振込みをもって申込み手続き完了とさせて頂きます
会場:大阪市内の施設(詳細はお申込み頂いた方にお知らせいたします)
定員:20名限定
持物:
お持ちでない方には貸し出ししますのでお申込みの際に申し出ください。
①の通常の木刀でご参加される場合には、今回は鍔迫り合いの型があるとのことで鍔つき必須でお願いします。
①木刀(武道具屋さんやネットで4,000円前後で購入できる普通の木刀です。)
※ただ普通の木刀の場合には、鍔がないとそのまま相手の木刀が指を直撃し打撲する危険もあります。(怪我防止のため鍔付き必須。鍔と鍔止めで200円前後です。)
準備出来る方は↓
②鹿島神流の木剣(基本太刀で使用)
③鹿島神流の袋竹刀(実戦組太刀で使用)
それぞれのご事情にあわせてご用意ください。
【キャンセルについて】
2月28日(金)まで キャンセル料は掛かりません。
3月1日(土)以降 キャンセル料(参加費100%)かかります
但し、返金の際には、振込手数料と返金手数料1,000円を差し引かせて頂きます。
3月1日(土)以降に申込みをキャンセルされた場合には、特別な理由がない限りはキャンセル料(参加費全額)が発生し返金不可となります。
もし何らかの急な事情、特別な理由で直前に参加できなくなりキャンセルされた方でキャンセル料免除を希望される場合にはお申し出ください。
【先生からのメッセージ】
(甲野善紀先生より)
コラボ講習会に寄せて
2023年の2月から、まる2年間にわたって、かつて私が学んでいた国井道之(本名善弥)鹿島神流十八代師範によって世に出た剣術がどういうものであったかを、光岡英稔師範からのお誘いで検討研究するというコラボ講習会を行なってきました。
この講習会で誰よりも恩恵を受けたのは、講師の一人を務めさせていただいた私であることは間違いないと思います。何しろそのおかげで、かつては熱心に学んでいたものの、稽古しているうちに様々な疑問が生じ、この剣術とは距離を置いて、刀の持ち方から足の踏み方まで全く違った剣術を私自身で模索していた状態だった私に大変化が起きたからです。
何故かというと、この剣術の講習会をあらためて行ったことで、この剣術の持つ極めて有効で意味のある術理や技を再認識させられることになったからです。
特にこの剣術を体術へと応用展開した際の働きは、かつて私がこの剣術を学んだ時には、まったく気づかなかった働きを、幾つも実感させられました。それによって私自身の剣術が激変したことは確かです。
74歳を過ぎてからという、人生の晩年になって、このようなことが起こった理由は、ひとえに「光岡英稔」という稀有な武術家の存在を抜きには考えられません。
この光岡英稔師範の名言に「『技』は出来るか出来ないかだが、『型』は成立するかしないかだ」というものがあります。この名言を耳にしたのはもう何年も前の話ですが、2023年の2月からこの剣術のコラボ講習会をご一緒させて頂いて、この言葉の意味をあらためて深く実感させられました。
今回で一応コラボ講習会は一区切りとなりますが、この2年の間にこの剣術に魅了され、45年以上も前に、私がこの剣術を熱心に稽古をしていた時よりも、この2年間でずっと上達した人物も複数出てこられました。
したがって、光岡英稔師範とのコラボ講習会は今回で一応終了となりますが、今後、私が講師となって、この剣術に特化した講習会は時折行おうかと思っております。ですので、今回初参加の方でも、この剣術に深い関心を持たれて、「この剣術を学びたい」と思われる方には、この先もこの剣術を私も伝えていきたいと思っております。
ご縁を感じられた方はどうぞご参加ください。
(光岡英稔先生より)
この度は、甲野善紀先生とのコラボ企画「甲野善紀先生と光岡英稔先生による日本剣術の身体観を国井善弥の剣術と身体観から紐解いて行く会」も、体系の内容が今回で一区切りを迎え、最後となります。
いままで、取り組んで来られた方も、今回が最初にして最後の方も、いずれに取っても有意義な時間になることは間違いないかと思います。
私と甲野善紀先生は30年以上のご縁があり、私がハワイに戻っていたため数年のブランクは有りながらも、その後に日本に戻って来てから24年ほどの月日が経つ中で武の盟友と呼んでいただけるほどの間柄にまでなりました。
その長い付き合いの中で「いつかは甲野先生が使われている剣術、つまり国井善弥師範が残さんとした国井善弥流剣術・鹿島神流について教えていただきたい」と感じて、ようやく二年ほど前にその願いがこのコラボ企画で叶うことになりました。その時に「私と甲野先生の間だけで、この研究稽古を行うより、他に関心ある皆にも一緒に体験してもらえる場を設けられたらどうか?」と私が勝手に考えて、この企画が日本の東西で始まりました。
それから2年が経ちますが、このコラボ企画を通じて、何人もの身近で武術を稽古する人たちが国井善弥師範が残された国井流剣術の型稽古を通じてメキメキと実力を付けて行かれたことは、この企画の発起人としても喜ばしいことでした。とくに関西のM氏、S氏や最近は関東から鹿児島へ移られたY氏、いつもカメラマンを務めてくれているF氏などは武学の空手、または武学の南方系中国武術の研究などと併用しての相乗効果も抜群で、剣道の有段者と剣を交えても全く問題ないぐらいだけでなく、体術においても他の近代空手、伝統空手や古伝の空手、または柔道の有段者にも通じるぐらいの実力になって来ていることに私自身も驚きを隠せないほどです。
今までの会では「基本五本の太刀」「裏太刀十本」「相心の太刀」「実戦組太刀十本」を稽古して行きましたが、今回は国井善弥が伝えた剣術の「基本太刀五本」と「合戦太刀十本」を稽古して行きます。
参加者の皆には、その国井善弥が遺した形の手順や要点などを教伝指導して行きながら習得していただき、そこから日本剣術の要となる身体観を紐解いて行く稽古会となります。
一部では甲野善紀先生が剣術を始められた頃に習われた国井善弥流剣術の形の基礎の基礎から入り、また今回は国井善弥が遺した合戦太刀の形を紹介いただきます。
参加者の皆で基本五本太刀と合戦太刀の形を習い、稽古しながら、この日に取り組む一通りの形を各自のレベルに合わせて覚えて行き、稽古して行きます。
二部では、一部で行った形(基本形五本と合戦太刀十本)を見直しながら、光岡英稔から観た形の意味、形に内包されている勁道(勁導)、身体観などを紐解いて行きながら、それを参加者に習得できる形で提示し、また形に取り組んでみるなどの流れに移って行きます。
三部では、一部〜二部の見解を踏まえながら、国井善弥の日本剣術から、如何にして甲野善紀の剣術へと進化したか!?その進化の過程を甲野先生と共に振り返りながら、国井善弥流剣術/武術の真相へと踏み込んで行きます。
また、最後の纏めでは、光岡英稔と甲野善紀で近代日本武術史/武道史に多大な影響を与えた「国井善弥の剣術とその身体観」を、その形から振り返りながら「国井善弥、鹿島神流の身体、身体観と、そこに潜在する勁道(勁導)の意味」を紐解きながら“日本剣術の全貌”にも迫って行きます。
そこに立ち上がって来る日本剣術の身体観、勁導(勁道)を紐解きながら、日本武術史/剣術史における歴史的瞬間を参加者の皆に目の当たりにしていただきたいと思います。
ご縁がある皆にもこの機会を共有したく発起した企画に、皆も何らかの縁を感じたなら是非ともお越しください。
まず、最初に大切なことは「やったことあるかないか」よりも「できるかできないか」よりも、先ずは縁を感じ“行きたい!”と言った動機を感じた時に機を逃さないことかと思います。
稽古は既に来る前から始まってます!
皆様のご参加、お待ちしております!!
国際武学研究会 代表 光岡英稔