<活動案内・東京>
間に休憩、昼の時間を挟みながらの開催となります
お手洗いなどは講座の最中に自由に行かれても大丈夫です
【参加資格】
初めての方もご参加頂けます
【支払い】
事前振込みとなります。
【キャンセルについて】
1月27日(土)までにキャンセルの場合はキャンセル料を頂きません。
但し、事前振込みのため返金の際にかかる振込み手数料はご負担お願い致します。
1月28日(日)以降にキャンセルした場合はキャンセル料として全額頂きます。
少人数での開催のため、急なキャンセルはご遠慮ください。ご理解・ご協力のほどよろしくお願い致します。
※もし何らかの急な事情、特別な理由により直前に参加できなくなりキャンセルされた方でキャンセル料免除を希望される場合には直接キャンセルの理由を光岡先生までご相談ください。
【武具について】
今回の企画では、下記にあるいずれかの武具持参をお願いします。
①木刀(怪我防止のため鍔付き推奨)
準備出来る方は↓
②鹿島神流の木剣
③鹿島神流又は新陰流の袋竹刀
【服装について】
特に指定はありませんが、動きやすい恰好でお越しください。
---タイムスケジュール---
1部 14:00〜16:30
甲野善紀先生に日本剣術の基本太刀の型、形を復習しながら稽古し、相心の太刀へと移行する部。基本太刀五本の復習と新たに習う「相心の太刀」を稽古しながら、場合によっては裏太刀十本(※稽古修学者の進度に合わせて稽古指導を進めて行くので十本の内の五本までなどになるかも分かりません) の一部も取り上げるかも知れません。
2部 17:00〜19:30
光岡英稔先生に国井善弥流日本剣術の型、形に潜む身体観、勁導を紐解いて行きながら、それを稽古する部。
※ 基本太刀五本と「相心の太刀」を通じて、今回は国井善弥流日本剣術の身体観、勁導を紐解いて行きます。
3部 20:00〜21:00
1限目と2限目の復習稽古
※途中参加・退室はできません。
【講師よりメッセージ】
(甲野善紀先生)
もう一昨年になる2022年の秋10月の中頃、私にとって畏友でもあり、それ以上の存在でもある光岡英稔師範から、鹿島神流十八代を名乗られていた国井善弥道之師範が遺された剣術が「どういうものであったか、実際にこの技を試みながら検討してみませんか」という、コラボ講習会のお誘いを受け、大いに関心を持ったのだが、私の刀の持ち方が2008年に韓氏意拳の総帥、韓競辰老師からのアドバイスで、私がそれまで行なっていた左右の手の間を離した刀の持ち方から、両手を寄せた持ち方へと変化し、それがすっかり定着していたので、数十年前にかつて私が鹿島神流として学んだ剣術の刀の持ち方とは大きく違っている。
鹿島神流では左手を柄頭ギリギリに持ち、左手全体が柄頭を包むような持ち方をすることが絶対的に求められていたので、「これはどうしたものか」と考え込んでいた。すると、忘れもしない11月6日、身体のことについては数十年来の指導をいただいている、私にとってやはり畏友であり、それ以上の存在である身体教育研究所の野口裕之先生から「刀は両手で持っているようですが、あれは片手は殆ど使わないようにした方がいいんじゃないですか」という、それまで考えてみた事もないご指摘を受け、私の40年以上の武術研究の中で最大の変化がそこから生まれ、刀の持ち方も左右の手を離して持つ事に何の問題もなくなった。
そして、昨年実際に光岡英稔師範とコラボで「甲野善紀先生と光岡英稔先生による国井善弥と日本剣術の身体観を紐解く会」という講習会を行なう事が出来たが、この講習会で一番大きな恩恵を受けたのは他ならぬ私自身だろう。四十年ぶりに本格的に、かつて鹿島神流として学んでいた剣術を見直すことで、「ソの字立ち」といわれる爪先を外に踏み開いた立ち方と、両手を離して刀の柄を握る持ち方が密接不可分な関係となっている事を初めて知り、また片手主体に刀を持つ事から、もう一方の持っている感覚がない手が、実は主役ではないかという考察が得られるなど、想像を遥か上回る収穫がいくつもあった。
そして、いつの間にか「位をとる」というのだろうか、この「ソの字立ち」で「無構」の体勢で迫ることで、体術においても「相手が動きにくくなる」等の影響を与えることが実感され、私自身驚いたのである。
そして、12月の中旬には私が学んだ鹿島神流の教えには全く無かったが、私としてはこの剣術を検討研究した結果生まれたとしか思えない「浮きに浮きを重ねる」という私独自の身体の使い方に気付き、私の剣術が(剣術だけではないが)激変した。
そして、その直後、私が非常に大きな影響を与えられた人物と出会い(初めての出会いではなかったが、4回目で十分時間をとって話を伺った事で、それまで経験した事のないような影響を受けたのである)、あらためて「武術とは何か」という根本的な問いが生まれ、私自身大いに揺さぶられた。
その結果、今は「型」「組太刀」というものを本当に丁寧に正確に行なうことの大切さを実感するようになったのである。
今回、検討したいと思っている「相心」と呼ばれる組太刀は、実力伯仲した者同士の立ち合いのためと言われているが、ある種の申し合わせによる舞いのような動きがあり「いったいこれにどういう意味があるのか」という事が、何よりも私の知りたいところである。
御参加いただく方々の熱意で、ここに何かの手掛かりが得られれば、私にとっても大きな収穫となりますが、参加された方々にとっても一味も二味も違った講習会になるのではないかと思います。御縁を感じられた方の御参加をお待ちしております。
(光岡英稔先生)
この日、何と何十年もの武の盟友である甲野善紀先生と光岡英稔が、何と国井善弥が伝えた剣術の形を見直しながら、参加者にその形の手順や要点などを教伝指導して行きながら習得していただき、そこから日本剣術の要となる身体観を紐解いて行く稽古・講習会となります。
そこで、一部〜三部までの流れを通じて
一部では甲野善紀先生が剣術を始められた頃に習われた国井善弥流剣術の形の基礎の基礎から入り、また今回は相心の太刀を紹介いただきます。参加者の皆で剣術の形を習い、稽古しながら、この日に取り組む一通りの形を各自のレベルに合わせて覚えて行きます。
二部では、一部で行った形(基本形五本と相心の太刀)を見直しながら、光岡英稔から観た形の意味、形に内包されている勁道(勁導)、身体観などを紐解いて行きながら、それを参加者に習得できる形で提示し、また形に取り組んで見るなどの流れに移って行きます。
三部では、一部〜二部の見解を踏まえながら、甲野善紀先生が日本剣術を習われた当初の形から、如何に進展深化されたかを教えていただきながら、そこの変遷にて生じた身体性の変化を光岡英稔と見直して行きます。これは国井善弥の日本剣術から、如何にして甲野善紀の剣術へと進化したかの!?その進化の過程を甲野先生と共に振り返りながら、国井善弥流剣術の真相へと踏み込んで行きます。
最後の纏めでは、光岡英稔と甲野善紀で近代日本武術史/武道史に多大な影響を与えた「国井善弥の剣術とその身体観」を、その形から振り返りながら「国井善弥、鹿島神流の身体、身体観と、そこに潜在する勁道(勁導)の意味」を紐解きながら“日本剣術の全貌”にも迫って行けたらと考えてます。そこに立ち上がって来る日本剣術の身体観、勁導(勁道)を紐解きながら、日本武術史/剣術史における歴史的瞬間を参加者の皆に目の当たりにしていただきたいと思います。お楽しみに!!
国際武学研究会
代表 光岡英稔